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税務でChatGPT・Claudeを使うプロンプト集——税理士のための実務プロンプト20選と3つの鉄則

公開: 2026年7月25日

生成AIは「使い方(プロンプト)」で成果が大きく変わります。この記事は、税務・会計の現場でそのままコピペして使えるプロンプトを業務別に集めたものです。抽象論は最小限にし、まず安全に使うための鉄則、次に効くプロンプトの型、そして20の実例という順で進めます。全体戦略は「税理士のAI活用ガイド2026」を参照してください。

使う前の3つの鉄則(ここだけは省略しない)

プロンプト以前に、税理士がAIを使う際の絶対条件です。

  1. 守秘義務ファースト:顧問先の秘密情報は、学習利用がオフのツールで、可能なら匿名化(法人名・氏名を伏せる)してから入力する。データの取り扱いはツール選定の最優先事項です(「30日データ保持」が引いた一線)。
  2. 裏取り必須:条文番号・数値・固有名詞は生成AIが平気で間違えます。一次情報で必ず検証する。特化型でも精度は完璧ではありません(Harveyでも精度70%)。
  3. 出力は下書き:AIの出力は完成品ではなくたたき台。最終確認と責任は税理士が持つ。「監査可能なAI利用」の流れは税務にも及びます(法律AI予測2026)。

効くプロンプトの基本型:「役割+文脈+制約+出力形式」

多くの人のプロンプトが弱いのは、指示が漠然としているからです。次の4点を入れるだけで出力の質が跳ね上がります。

【役割】あなたは日本の税務に詳しい税理士です。
【文脈】顧問先(中小の製造業)に、インボイス制度の経過措置を説明したい。
【制約】専門用語は避け、中学生でもわかる言葉で。断定できない点は「要確認」と明記。
【出力形式】400字程度・箇条書き3点+一言まとめ。

以降のプロンプトはこの型を前提に、コピペしてから【文脈】だけ差し替えて使えます。

業務別・実務プロンプト20選

A. 文書作成(顧問先とのコミュニケーション)

1. 顧問先向け説明メールの下書き

あなたは税理士です。顧問先({業種・規模})に「{テーマ}」を知らせるメールの下書きを作成してください。
丁寧だが冗長すぎない敬体で、要点を先に、詳細を後に。300字程度。最後に一文の行動喚起を添える。

2. 制度改正のかみ砕き説明

次の制度を、税務に詳しくない経営者向けに、専門用語を避けて説明してください。
「結論→なぜ関係あるか→今やること」の順で、箇条書き中心。断定できない点は「要確認」と明記。
制度:{改正内容を貼り付け}

3. お知らせ文・ニュースレターの草案

事務所から顧問先へ配る月次お知らせの草案を作成。今月のトピックは{3件}。
各トピック100字程度+「詳しくはご相談ください」の導線。堅すぎない事務所トーンで。

4. 断りづらい依頼への丁寧な返信

顧問先からの「{依頼内容}」に対し、対応範囲外であることを角を立てずに伝える返信文を作成。
理由を簡潔に、代替案を1つ添える。敬体・200字以内。

B. 要約・翻訳(インプットの高速化)

5. 長い通達・資料の要約

次の資料を、実務で使う観点から要約してください。「対象者/要件/効果/注意点」の4見出しで、各3行以内。
原文の数値・固有名詞は改変しないこと。不明点は「原文要確認」と記す。
資料:{貼り付け}

6. 海外税務資料の翻訳+要点

次の英文(海外の税務ニュース)を日本語に翻訳し、続けて日本の実務家向けに要点3つを箇条書きで。
専門用語は原語を併記。翻訳の確信が低い箇所は[要確認]を付す。
英文:{貼り付け}

7. 面談・打合せ議事録の整形

以下のメモを議事録に整形。「決定事項/宿題(担当・期限)/保留」の3区分で箇条書き。
曖昧な点は「要確認」として残す。メモ:{貼り付け}

※ 音声で資料を読み込ませて確認する使い方も広がっています(読ませて聞くインターフェース)。

C. リサーチ・論点整理(下調べを速く、裏取りは自分で)

8. 論点の当たりをつける

「{相談内容}」について、検討すべき税務上の論点を、重要度順に5つ挙げてください。
各論点に「確認すべき条文・通達のあたり」を添える。※最終確認は一次情報で行う前提。

9. 資料を与えて説明させる(ハルシネーション対策の王道)

次の条文(貼り付け)だけを根拠に、要件と効果を平易に整理してください。
条文に書かれていないことは推測せず「条文に記載なし」と答えること。
条文:{貼り付け}

10. 比較表の作成

{制度A}と{制度B}を、「対象・要件・メリット・デメリット・注意点」の観点で比較表にしてください。
不確実な項目は空欄にせず「要確認」と記す。

11. 想定問答(Q&A)の洗い出し

顧問先に「{テーマ}」を説明する際、聞かれそうな質問を10個、想定回答の骨子とともに作成してください。
回答は断定せず、確認が要る点は明示。

D. 顧客対応・提案(一次対応の下書き)

12. FAQの下書き

「{テーマ}」について、顧問先向けFAQを5問作成。質問は実際に聞かれそうな平易な言葉で、
回答は3〜4行。専門判断が要る点は「個別にご相談ください」で締める。

13. 面談前の準備メモ

{顧問先の状況}をふまえ、次回面談で確認・提案すべき事項を「確認事項/提案の切り口/宿題」で整理。
提案は押し付けず選択肢の形で。

14. 提案書のたたき台

{顧問先}向けに「{提案テーマ}」の提案書の骨子を作成。「現状の課題→打ち手→期待効果→次のステップ」の構成で。
数値は仮置きし[要確認]を付す。

※ 顧問先はすでにAIに先に相談しています(中小企業の70%がAI先行相談)。一次回答の質とスピードは差別化要素になります。

E. 事務所運営・内製化

15. 業務マニュアルの下書き

「{業務名}」の手順マニュアルを、新人スタッフ向けに作成。番号付きステップ+各ステップの注意点。
ミスしやすい箇所に⚠️を付す。

16. スタッフ教育用の練習問題

「{テーマ}」の理解度を確認する練習問題を5問(4択)作成。各問に解説を添える。
難易度は新人〜中堅向け。

17. チェックリストの生成

「{申告・手続き名}」の提出前チェックリストを作成。漏れやすい項目を優先し、
各項目に「確認方法」を併記。

18. 定型文・テンプレートの整備

「{場面}」で使うメールテンプレートを3パターン(丁寧/簡潔/催促)作成。差し込み箇所は{ }で示す。

19. 小さな自動化のアイデア出し

当事務所の「{繰り返し作業}」を効率化するアイデアを、ツール不要のものから順に5つ。
各案に手間と効果を5段階で。

※ 「事務所の小さな内製化」は現実的なテーマになっています(AIコーディングツールと内製化)。ただし野良ツールの管理には注意が要ります。

20. AIの回答を自分で検証するためのプロンプト

先ほどのあなたの回答について、「確信度が低い箇所」「一次情報で確認すべき箇所」「前提が変われば結論が変わる箇所」を
それぞれ列挙してください。

——この「自己点検プロンプト」は、AIの出力をうのみにしないための最後の砦です。

やってはいけないプロンプト(事故の典型例)

  • 税額を確定計算させる:概算のたたき台まで。確定計算は必ず自分で。
  • 条文を暗記から答えさせる:番号・数値を間違えます。資料を与えて使う(例:プロンプト9)。
  • 顧問先の実名+秘密情報をそのまま入力:匿名化・学習利用オフが前提。
  • 出力をノーチェックで提出:AIの成果物は下書き。検証工程を飛ばさない。

まとめ

  • 鉄則3つ(守秘義務・裏取り・下書き扱い)を守れば、税務でも安全に使える。
  • プロンプトは「役割+文脈+制約+出力形式」の型で質が決まる。
  • 生成AIは文書・要約翻訳・下調べ・顧客対応の下書きに使い、判断は委ねない。
  • まず本記事のプロンプト1〜2個を今日の業務で試す。全体戦略は「税理士のAI活用ガイド2026」、業態の変化は「生成AIで税務業務はどう変わるか」へ。

本記事のプロンプトは出力を保証するものではありません。生成AIの出力は必ず有資格者が検証し、個別の税務判断は一次情報と専門家の確認のうえで行ってください。各ツールのデータ取り扱いは利用前に規約をご確認ください。

よくある質問(FAQ)

顧問先の決算数値をそのままプロンプトに貼っても大丈夫ですか?

設定と契約次第です。学習利用がオフになっていない個人向けプランに秘密情報を貼るのは避けてください。法人向けプランで学習利用オフ・データ保持を確認したうえで、可能なら法人名や氏名を伏せ字にして入力するのが安全です。データの扱いはツール選定で最優先に確認すべき点です。

ChatGPTとClaude、税務にはどちらが向いていますか?

用途で使い分けます。長文の要約・丁寧な文章生成・慎重な言い回しはClaudeが得意とされ、幅広いタスクや拡張機能はChatGPTが充実しています。市場は「1強」ではなくなっており、両方試して業務ごとに合うほうを使うのが現実的です。プロンプトの基本型はどちらでも共通で通用します。

プロンプトに条文や通達の内容を答えさせても正確ですか?

そのままは危険です。生成AIは条文番号や数値を「もっともらしく」間違えます(ハルシネーション)。条文・通達は必ず国税庁や法令データベースの一次情報で裏を取り、AIには「この条文(貼り付け)を平易に説明して」のように資料を与えて使うのが安全です。

AIが作った文章をそのまま顧問先に送ってよいですか?

下書きとして扱い、必ず有資格者が内容を確認・修正してから送ってください。事実誤り・トーン・個別事情への適合を人がチェックする工程を省かないことが、AIを使ううえでの前提です。最終的な責任は税理士が負います。

無料版から始めても実務で使えますか?

顧客の実データを含まない下書き・調べ物・翻訳なら無料版でも十分始められます。ただし顧問先データを扱う段階では、学習利用オフや保持期間を管理できる法人向けプランに移行してください。全体像は「税理士のAI活用ガイド2026」を参照してください。


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