このブログでは、私のUSCPA合格体験記を記しています。
全4回のテーマは以下の通りです。(記事を更新し次第、リンクを追加していきます)
<第1回:私のUSCPAヒストリー>
<第2回:USCPA勉強スタイル>
<第3回:USCPA勉強の工夫>(←いまココ)
<第4回:USCPAライセンス手続き>
今回は第3回として、USCPAの勉強で工夫したポイントを紹介したいと思います。
ポイントは大きく2つ
合格体験記②でもご紹介したとおり、私はフルタイムで勤務し、かつ、社会人大学院に通学しながらUSCPA試験に取り組んでいました。
必然的にUSCPA試験の勉強に割ける時間は限られていましたので、その時間を有効活用するよう、次の2つのポイントを意識していました。
- 隙間時間の活用
- テクノロジーの活用
それぞれのポイントについて説明したいと思います。
隙間時間の活用
USCPA試験に限らず、社会人受験生が資格試験に合格するのにもっとも重要なポイントは隙間時間の活用と考えています。
では、隙間時間とはどのような時間を指すかあらためて整理してみましょう。
「隙間」というくらいなので、一日の主たる活動と主たる活動の間に発生する短い時間を指すとすると、特に平日の次のような時間が隙間時間にあたるのではないかと思います。(社会人を前提とします)
- 朝→出勤までの時間
- 朝→電車での通勤時間
- 昼→昼休み
- 夜→電車での通勤時間
- 夜→寝る前の時間
夜寝る前の時間は隙間時間にはあたらないかもしれませんが、それ以外の時間は長くても1時間程度だと思いますので隙間時間といえるでしょう。
たとえば上記のすべての隙間時間で30分勉強することができれば、平日でも2時間以上の勉強時間を確保することができます。
平日に連続した2時間の勉強時間を確保することは難しいかもしれませんが、隙間時間を有効活用することで、平日でもある程度の勉強時間を確保できるかもしれません。
ここで重要なのは、隙間時間には隙間時間に応じた勉強をするということです。たとえば通勤中にTBS問題を解くのは難しいですし、効率的ではないですよね。
私の場合、平日にまとまった勉強時間がとりにくく、また仕事後に長時間机に向かっても集中力が続かないタイプなので、主に①通勤電車の往復1時間、②平日帰宅後の数十分を勉強時間に充てていました。
平日の主な勉強内容はMC問題やまとめノートの見直しで、MC問題は電卓が必要になる計算問題ではなく、知識問題のみ解くようにしていました。このように平日は主にインプットに時間を割き、休日はある程度時間をとって、TBS問題やAICPAリリースなどの総合問題を解くようにしていました。
第2回の合格体験記でもご紹介したように、目標と自身の勉強環境を因数分解したうえで、隙間時間に各要素をうまくあてはめられると、社会人でも効率的に合格に近づくと考えられます。
テクノロジーの活用
テクノロジーというと大げさに聞こえるかもしれませんが、USCPA試験に限らず、勉強において最新の技術をうまく活用することは非常に重要です。
私がUSCPA試験の勉強で使用した主なツールは次の通りです。
- ノートPC(専門学校ウェブサイト、Spreadsheet)
- iPad(GoodNotes、Spreadsheet)
- iPhone(MC問題アプリ、Spreadsheet)
基本的には紙や鉛筆は使用せず、すべてデジタルデバイスで勉強をすすめていました。
第2回の合格体験記でもご紹介したように、各科目の勉強方法は以下のように因数分解できます。
①MC問題、②TBS問題、③教科書読み込み、④模試とAICPAリリース問題、⑤まとめノート作成・見直し
デジタルデバイスを利用した勉強方法は以下のとおりです。
MC問題・TBS問題・模試・AICPAリリース問題
家ではノートPC、通勤中はiPhoneでMC問題を解いていました。ここでのポイントはSpreadsheetの活用です。
MC問題は回転(同じ問題を何回も解いて記憶に定着させる方法)が重要ですが、私はすべてのMC問題を繰り返し解く必要はないと考えています。MC1周目でも正解できる問題はあるはずなので、MC問題を解きながら、解いた問題を①正解した問題、②間違えた問題の2つに分類します。正解した問題は次の回転で解く必要はないのでトラックしませんが、間違えた問題(たまたま正解した問題を含む)は次の回転で再度解く必要がありますのでトラックします。この間違えた問題のトラックにSpreadsheetを活用します。
ノートPCの場合、画面を2分割して、画面左側にSpreadsheet、画面右側にMC問題のウェブサイトを配置します。iPhoneの場合、MC問題アプリとSpreadsheetをタスクで都度切り替えます。
問題を解きながら、理解していない問題が現れたらSpreadsheetに記録していきます。MC問題は単元ごとに解くことが多いと思いますので、Spreadsheetの1列をその単元のために使います。
上の数字が章、真ん中の数字が章ごとの問題数、下の数字がトラックした問題番号です。最低限の情報のみ、シンプルにまとめています。
例えば1章であれば、1番と3番の問題は間違えたのでトラックしています。2番の問題は正解できたのでトラックしていません。このように間違えた問題だけトラックしておけば、次の回転時はこの表にある問題だけ解けばいいので、MC問題回答の時間を短縮することができます。2周目以降に正解した問題は、Spreadsheetから削除するか、セルを黒塗りすることで消し込んでいきます。すると3周目・4周目くらいには、残っている問題は少なくなり、逆にこの段階で残っている問題は自分の弱点であることが確認できます。
なぜExcelやメモではなくSpreadsheetを使うかというと、トラックした内容を自動で保存・同期してくれるからです。たとえば通勤中にiPhoneから入力した内容は自動的にSpreadsheetに反映されますので、帰宅後ノートPCでSpreadsheetを開いたときに最新の内容が確認できます。
TBS問題や模試、AICPAリリース問題も基本的には同様です。
教科書読み込み
個人的に教科書は紙の方が読みやすいので基本的に電子版は使用しませんでした。ただ、次に紹介するまとめノートと合わせて、教科書の重要なポイントや暗記ポイントをカメラで撮り、GoodNotes(電子ノート)に貼り付けていました。
また、AUDでは、Reportのひな型暗記のために、ひな型をまとめたpdfファイルを作成し、GoodNotes上に保存していました。
教科書をGoodNotesに貼り付けることにより、iPadに限らず、iPhoneでも内容を確認することが可能となりますので、特に通勤電車内での論点見直し時に役立ちます。
まとめノート作成
まとめノートは、GoodNotesとSpreadsheetで作成しました。勉強初期はGoodNotesを中心に、勉強後期はSpreadsheetを中心に、理解していないポイントや間違ったMC問題の解説、教科書の写真などをコピーし、隙間時間に確認できるよう工夫しました。
GoodNotesはiPadやiPhoneで使用できる電子ノートアプリですが、紙のノートに比べて非常に機能的です。たとえば、上記のとおり写真を貼り付けることができますし、その写真に書き込みをすることも可能です。基本的にはiPadでまとめノートを作成、iPhoneで確認という使い方をしていたのですが、特に電車の中で確認するには、iPhoneがとても便利でした。各科目ごとにノートを作成しても、iPad一台ですべてカバーできるので、ポータビリティにも優れています。
Spreadsheetには、間違えた問題の解説を貼り付けたり、暗記項目をまとめました。GoodNotesは基本的に手書きなので作成するのに時間がかかるのが難点だったのですが、SpreadsheetであればPCのタイピングで作成できますので、まとめノートを作成することの時間的・精神的ハードルが下がります。当然ながらiPhoneでも確認できるので、GoodNotesと同様に、電車の中で重宝しました。
項目ごとに要点をまとめたり、
暗記項目をまとめたり、
問題の解説を貼り付けることができます。
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以上、今回は私がUSCPA試験の勉強時に工夫したポイントについて紹介しました。
特に社会人受験生は、なかなかまとまった勉強時間を確保できないので、隙間時間とテクノロジーを掛け合わせて勉強時間を捻出できよう工夫するのが良いのではないでしょうか。
第4回では、USCPAライセンス手続きについて紹介します。