USCPA(米国公認会計士)試験に合格した後、USCPAライセンスを取得する場合、いくつかの手続きが必要となります。
その中でも特に難しい(面倒)とされているのが、①AICPA Ethics exam(倫理試験)と②Washington State Ethics exam(倫理試験)です。(日本在住の日本人がUSCPAの勉強ライセンスを取る場合、Washington州にapplyするケースが多いと思いますのでWA州を前提とします)
この2つのEthics examのうち、今回はWashington State Ethics examの攻略方法について解説したいと思います。
(3回目のチャレンジで97点をとることができました!)
USCPA試験やライセンス手続きについては別の記事でまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください!
Contents
Washington State Ethics examの概要
Washington State Ethics examの概要は以下のとおりです。
出題数 | 30問 |
出題形式 | 基本的にTrue or Falseの2択問題(数問の4択問題) |
合格点 | 正答率90%(27問)以上 |
試験時間 | 8時間 |
試験形式 | オンライン |
試験の特徴 | Open-book形式(試験中にテキストをみてOK) Linear test 形式(回答後、前の問題には戻れない) |
4択問題、時間制限なし、Open-book形式と、USCPA試験を突破した合格者にとっては楽な要素が揃っていますが、この試験の最大の難しいポイントは90%以上の正答率を求められることと、回答した問題の正解・不正解が確認できないことです。
合格のためには30問中3問しか間違えることができないのはなかなかの緊張感があります。また、仮に落ちたとしても、全体のスコアしか確認できず、個々の回答の正解・不正解を確認することはできません。したがって、どこを間違えたか分からない状態で、再試験に臨み、90%のスコアを取得する必要があるのです。
この点が、Washington State Ethics examの最もストレスフルなポイントだと思います。
Washington State Ethics examの出題範囲
Washington State Ethics examの出題範囲は以下のとおりです。
- WAC: Washington Administrative Code
- RCW: Revised Code of Washington
- Board Policies
倫理試験なので、CPEの要件や様々な制限などについて広範に問われます。
Washington State Ethics examの受験方法
Washington State Ethics examは以下の手順で受験します。
Washington State Board of Accountancy(ワシントン州会計士協会)に次の内容を記載したメールを送ります。
- First Name
- Last Name
- Email Address
翌営業日にはメールの返信があると思いますので、メール内のリンクからアカウントを作成し、ログインします。
該当コースを選択し、試験を開始します。
AICPA Ethics examの攻略ポイント
練習問題と情報ソースを確認しよう
Washington State Board of Accountancyの担当者から送られてくるメール内に、以下のウェブリンクが記載されています。
- http://www.cpaboard.wa.gov/sites/default/files/WashingtonStateEthicsforCPAApplicants.pdf (Study Guide)
- http://apps.leg.wa.gov/WAC/default.aspx?cite=4-30
- http://apps.leg.wa.gov/RCW/default.aspx?cite=18.04
- http://cpaboard.wa.gov/resources/policies
このうち1.のStudy Guideの巻末”Review questions and answers“(30問)と”Review Questions/Answers“(20問)に練習問題が用意されています。
これらの練習問題と同じ問題が難問か出題されますので、まずは練習問題を確認してみましょう。
練習問題を参考にする際には、同じにみえて微妙に違う問題(ひっかけ問題)に十分に注意してください。具体的には、一見練習問題と同じなのに、試験では問題文に”not”が含まれる問題がでました。Washington State Ethics examは基本的に2択問題(True or False)なので、”not”がつくと意味が逆になり、練習問題と同じ回答を選択してしまうと不正解となります。
練習問題と同じと思って飛びつくと不正解になる場合がありますので、慎重に回答しましょう。
また、これはすべての問題に共通なのですが、選択肢の順番が”True→False”ではなく、”False→True”に設定されている問題が数問ありました。これは明らかにひっかけ問題だと思うのですが、”True→False”の順に選択肢が用意されているという固定観念を捨て、選択肢も慎重に確認しましょう。
時間をかけて問題を解こう
Washington State Ethics examを合格するには、90%以上の正答率、すなわち30問中27問の正答が求められますので、全問正解するくらいの意気込みで試験に臨まないと、あっさり不合格となります。試験時間に制限はないので、をみたり、ググったり規定を参照しながたら、一問ずつ丁寧に解きましょう。後半は疲れてくると思いますが、適当に回答した一問が合否を分ける可能性が十分にあります。
私は2時間程度をかけてすべての問題を解きました。
問題と回答を記録しよう
正答率が90%に満たず不合格となっても、担当者に再受験をリクエストすることで再受験が可能です。2回目以降に同じ問題が出るとは限りませんが、問題が重複する可能性が高いので、2回目以降の受験を見据えて、問題と自分の回答は記録しましょう。
検索がしやすいよう、エクセルやSpreadsheetを使うのがおすすめです。私は①問題、②自分の回答、③自信度(自信ありのみ〇とか)を記録しておきました。これにより、仮に2回目以降で同じ問題が出て、かつ、1回目で自信があった問題なら即答することができます。
さいごに
以上、Washington State Ethics examの概要から試験の攻略ポイントについて紹介しました。
私は3回目のチャレンジでようやく合格点をとれました。Washington State Ethics examはほとんどが2択問題ですが、AICPA Ethics examよりは難易度が高いように思います。
試験に落ちた場合、Washington State Board of Accountancyの担当者にメールをして再受験の設定をお願いする必要がありますが、何度も担当者にお願いすることも何度も試験を受けることも精神的に結構辛かったです。
これからWashington State Ethics examを受ける方は、上記のポイントを意識して一発合格を決めましょう。