来月12月中旬に予定されている平成31年度(2019年度)税制改正大綱のとりまとめに向けて、各税目について徐々に改正の内容が明らかになっています。
今回のブログでは、自動車税改革の一部である自動車税課税の改正について紹介します。
※税制改正に関連して、自動車税に加え住宅ローン減税が拡大されます。コチラの関連記事もご覧ください。
既存の自動車税制の仕組みは?
まずは現状の自動車税制の仕組みを確認しましょう。
自動車税は、用途や総排気量により税額が決まります。自家用乗用車の場合、総排気量1リットル以下で29,500円、1リットル超からは0.5リットル刻みで税額が上がり、6リットル超の111,000円まで設定されています。また、軽自動車税は、自家用乗用軽自動車の場合、一律10,800円です。
(出典:ソニー損保「毎年発生する自動車税・軽自動車税とは?」)
上記のとおり、現状の自動車税は総排気量で税額が決定されますので、大型車ほど自動車税が高くなる仕組みとなります。
例えば2017年にもっと売れた車であるHONDAのN-BOXは、総排気量が0.66リットルですので、上記の表に当てはめると自動車税は29,500円となります。
自動車税の改正後は走行距離で税額が決定される見込み
上記の時事通信社の報道によれば、既存の総排気量による方式に代え、走行距離に応じた課税方式への変更が見込まれています。
自動車関連税制の将来的な見直しで、政府・与党が走行距離に応じた課税を検討していることが27日、分かった。
若者の車離れなどで自動車の保有者が減少する中、与党税制調査会は排気量に応じて課税している自動車税の新たな基準づくりについて議論。中長期的に課税方法の見直しを検討する方針を、12月中旬にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む方向だ。
自動車関連の税金には、購入時の自動車取得税に加え、保有者が毎年納める自動車税、車検時にかかる自動車重量税がある。このうち保有者が払う自動車税は排気量によって異なり、1000cc超1500cc以下の小型車には年3万4500円の税金がかかる。
走行距離に応じた課税とは、例えば上記の総排気量のテーブルを年間走行距離に置き換えるなどの方法が検討されます。
マイカー通勤は増税?
税制改正により影響を受けるのは、例えば次のようなドライバーではないでしょうか。
- 大型車を有しているが、あまり車には乗らない→減税の見込み
- 小型車を有していて、通勤等で毎日車に乗る→増税の見込み
走行距離が多いほど環境保護への影響が大きいと考えると、走行距離が多いほど高い自動車税が課せられると考えるのが自然です。
したがって、例えば1リットル以下の小型車を有していて、その車を通勤などで頻繁に使っている人は、現状の最低税額からの増税が見込まれます。
大型車を有していてあまり車に乗らない人は、反対に減税が見込まれますが、このケースは比較的限定的と考えられます。
まとめ
簡単ではありますが、今回は自動車税改革について紹介しました。
税制改正の詳細が出ているわけではありませんので、具体的な影響については推測の域を出ませんが、少なからず影響を受ける人も出てくると考えられますので、今後の動きに注意が必要です。
税制改正についてアップデートがあれば随時このブログで紹介したいと思います。
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