【消費税増税】クレジットカードなどのキャッシュレス決済は5%のポイント還元へ【仕組みを解説】




2019年10月の消費税増税を控え、経済対策としてキャッシュレス決済へのポイント還元が導入される見込みとなりました。

消費増税対策、還元ポイントは5% 9カ月間で検討 

今回のブログでは、ポイント還元の仕組みや留意点について解説したいと思います。

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キャッシュレス決済へのポイント還元

2019年11月26日に開催された「経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議」において、消費税引上げに伴う対応策の一つとして、次の内容が議論されました。

6.中小小売業に関する消費者へのポイント還元支援

需要平準化を図るとともに、キャッシュレス化を推進するため、経営資源が少ない中小・小規模事業者向けに、消費税引上げ後の一定期間に限り、ポイント還元支援を行う。この際、以下の点に留意する。

  1. 期間を集中し十分な還元率を確保する等、ポイント発行のための補助金が中小・小規模事業者に十分還元される仕組みとすること
  2. 対象店舗や対象品目については可能な限り幅広く対象とすること
  3. ポイント還元は、クレジットカードのみならず、QRコード、各種電子マネーなど様々なキャッシュレス決済手段を幅広く対象とすること。その上で、ポイント発行の範囲内で各種決済手段が手数料等について競争できる環境を整えること
  4. マルチ決済端末を含め決済端末の導入に対し、従前の2分の1補助を上回る十分な支援措置を取るとともに、実効あるセキュリティ対策を講じること
  5. 国内のキャッシュレス化率が低い状況を踏まえ、事業者及び消費者の双方にとって、分かりやすい制度設計やきめ細かな周知・広報を行うこと

(出典:経済財政諮問会議・未来投資会議・まち・ひと・しごと創生会議・規制改革推進会議 合同会議「経済政策の方向性に関する中間整理」)

上記のうち、消費者に影響があるのは次の点でしょうか。

  • ポイント還元は期間限定であること
  • 中小・小規模事業者での買い物に限定されること
  • 対象店舗や対象品目に制限が設けられる可能性があること
  • 対象となる決済方法は、クレジットカードに限らず、QRコードや電子マネーも含まれること

さらに、上記日本経済新聞の報道によれば、次の点が明らかになっています。

  • ポイント還元の期間は2019年10月から2020年6月までの9ヵ月間に限定
  • ポイント還元率は5%

期間限定ではあるものの、消費税増税分である2%を超えるポイント還元となることから、ポイント還元期間に関しては実質的に減税になる可能性があります。

なお、ポイント還元はあくまでも期間限定の措置であり、恒久的な施策ではない点に留意が必要です。

また、中小・小規模事業者での買い物に限定される点も忘れてはいけませんね。




ポイント還元の仕組み

ポイント還元は上図のとおり、カード会社から消費者に付与される形が想定されます。消費者に還元されたポイント分は、国が最終的に負担します。

消費者は、通常の決済ごとに付与されるポイントに加え、キャッシュレス決済に係るポイントが付与されることとなります。




現時点の不明瞭な取り扱い

ポイントが付与されるのは「税抜金額基準」か「税込金額基準」か

上記のとおり、5%のポイント還元が予定されていますが、決済額の「税抜金額」か「税込金額」のどちらを基準にするかで還元されるポイントが変わります。

例えば、税抜1,000円の商品を購入した場合、10%増税後は税込1,100円となります。

ポイント還元の基準を税抜金額とする場合、1,000円 × 5% = 50円分のポイントが付与されます。税引後の金額が1,100円であるため、1,100円から5ポイントを差し引いた1,050円が実質負担額となります。

一方、ポイント還元の基準を税込金額とする場合、1,100円 × 5% = 55円分のポイントが付与されます。1,100円から55ポイントを差し引いた1,045円が実質負担額となります。

このように、ポイント付与を「税抜金額」か「税込金額」のどちらを基準にするかで、ポイント付与の額が異なることとなります。

現時点の報道では、この基準は明らかにされていませんが、おそらく消費税増税負担の軽減という趣旨を鑑みる限り、「税抜金額」が基準になるのではないかと予想されます。

電子マネーへのポイント付与対応は

上図のとおり、消費者へのポイント還元はクレジットカード会社の通常ポイントに上乗せされる形での実施が予想されます。

クレジットカードの場合はこのようなアレンジが可能となりますが、たとえば、SuicaやPASMOなどの交通系電子マネーで支払った場合は、どうなのでしょうか。

SuicaであればJR東日本の「Suicaポイントクラブ」、PASMOであれば東京メトロの「メトポ」などがポイント発行体となっていますので、カード会社と同様に、これらの機関がポイントを付与するものと考えられます。

クレジットカードと異なり、これらのポイントを取得するには、カードを保有するだけでなく、ポイント会員登録をする必要がありますので、クレジットカードに比べるとひと手間かかりそうな印象です。

軽減税率との兼ね合いは

ポイント還元は、消費税増税時の景気対策の側面がありますが、消費税増税の影響を受けにくいと考えられる飲食料品等へのポイント還元はどうなるのでしょうか。

消費税増税と合わせて導入される軽減税率制度では、飲食料品等を現状から据え置きの8%としています。軽減税率対象品の購入にもポイントを付与した場合、本来の目的とは異なった形の消費者還元となることが懸念されます。

しかしながら、実務的な対応を考慮した場合、軽減税率対象商品のみポイント還元をしないという運用は困難を極めることが予想されます。

ただでさえ、軽減税率の導入で現場の混乱が予想される中、ポイント還元まで商品ごとに取り扱いが異なる場合、特にポイント還元の対象である小規模・中小小売店は対応できないのではないでしょうか。

現時点では、軽減税率との兼ね合いも不明瞭なため、早期に指針が示されることが待たれます。

まとめ

以上、キャッシュレス決済におけるポイント還元施策について、現時点で判明していること・判明していないことについて解説しました。

一消費者としては、ポイント還元は喜ばしい施策ではありますが、現場の混乱や、クレジットカードを保有していない層との格差が問題視されています。

また、クレジットカード会社への事務負担増加も予想されることから、来年10月まで引き続き議論を行い、事業者及び消費者ともに望ましい施策となることが期待されます。

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