2018年末より盛り上がりをみせていたキャッシュレス決済へのポイント還元施策について、概要が明らかになりつつあります。
制度のアップデートがある度に、このブログでも詳細を取り上げてきましたが、今回は経済産業省が公表したポイント還元施策の概要について確認したいと思います。
ポイント還元についてはコチラの関連記事を先にご確認ください。
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経済産業省の公表内容とは
早速ですが、経済産業省が公表したポイント還元施策の内容を確認しましょう。
あくまでも概要ではありますが、基本的にはこれまでの報道から大きな変更はない印象を受けます。今回明らかになった内容のうち、消費者目線の制度概要は次の通りです。
- ポイント還元の期間 ー 2019年10月1日~2020年7月31日の9ヵ月間
- 対象者 ー キャッシュレス決済手段を用いて支払いを行う消費者
- ポイント還元率 ー 個人店舗が5%、フランチャイズチェーン加盟店が2%
- 制度の対象外 ー ①社会通念上不適切と考えられる者、②換金性の高い取引、③別途の需要標準化対策が講じられる取引、④一部の消費税非課税取引等
また、事業者目線では、決済端末等の導入補助や決済手数料の補助について明らかとなっています。
上述のとおり、ポイント還元の期間やポイント還元率など、従来の報道から異なるものはありません。
次に、ポイント還元の対象外となる4つの区分について確認してみます。
ポイント還元の対象外となる場合
社会通念上不適切と考えられる者
具体的には、反社会的勢力との関係がある店舗や風俗店などが想定されます。
換金性の高い取引
転売行為によるポイントの不正取得を防止するため、換金性の高い取引は除外されます。具体的には、金や郵便切手、金融商品などが想定されます。
別途の需要標準化対策が講じられる取引
消費税増税対策が講じられる住宅(住宅ローン減税の延長)及び車(自動車税の軽減等)は対象外となります。
一部の消費税非課税取引等
そもそも消費税が課されない医療や教育関係の取引が想定されます。
対象となる決済事業者
2019年3月8日時点で、次の決済事業者(14社)が内定しています。
【クレジットカード(4社)】
三菱UFJニコス、三井住友カード、UCカード、JCB【電子マネー(4社)】
WAON、nanaco、Suica、楽天Edy【汎用サービス(1社)】
楽天【スマホ決済サービス / QRコード(3社)】
LINE Pay、PayPay、Origami Pay【決済代行(2社)】
Coiney、Square
以前のブログでは、電子マネーへの付与が実現するかどうかが懸念される事を紹介しましたが、大手4社は無事内定しています。
また、最近勢いを増しているスマホ決済サービス3社に対しても内定が出ていますね。
また、経済産業省は、2019年3月中に決済事業者の登録を受け付けることを公表しており、上記からさらに登録決済事業者が増加することが予想されます。
まとめ
経済産業省から制度の概要が公表されたことにより、消費者及び事業者ともに、いよいよポイント還元導入への機運が高まってきました。
キャッシュレス決済は既に普及が広がりつつありますが、現状の現金決済比率は十分に高いとは言えず、これを機にさらなるキャッシュレス社会が加速することが予想されます。
消費者目線では、ポイント還元が開始される前にキャッシュレス決済手段を準備をしておくことが求められます。
個人的にはクレジットカード以外の決済手段、特にスマホ決済のポイント還元率がさらに充実することを予想しており、今後の動向を注視したいと思います。
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